Item181 パンクの精神
神戸の栄町で開かれているハービー・山口氏の写真展「The Big Love」に行ってきました。ハービー氏といえばパンク・ロック。パンクが全盛だった1970年代から80年代をロンドンで過ごした氏は、ロッカーたちの素顔を生き生きととらえ、高い評価を受けました。今回の写真展は、音楽やファッションで自己表現して現状を打破しようというロッカーたちの姿を見て、現代の日本人にも元気や希望を取り戻してもらえればという思いをこめて、過去の作品を再セレクションしたとのこと。ハービー氏が地下鉄で出会って会話を交わし、大きな影響を受けたというザ・クラッシュのジョン・ストラマーのポートレートも、もちろんありました。私も、パンクを含めてブリティッシュ・ロックを聴いて育った年代。ハービー氏の作品を見ていると、あのころの勢いや熱さがよみがえってくる気がしました。このほか今回の写真展では、リージェント・パークでホッケーをしている女子学生たちの写真など、心がほっと和む、当時のロンドンの風景も見られます。ポストカードも購入してきましたので、そちらはGalleryのコーナーでご覧ください。会場となっている<TANTO TEMPO>さんは、5月にオープンしたばかりのフォト・ギャラリー。併設されているライブラリー・カフェでは写真集やコーヒーなどが楽しめるようになっていて、どこを取ってもスタイリッシュな空間。ハービー氏の写真展は7月6日まで開催されていますので、栄町散策の際にはぜひ立ち寄ってみてください。
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神戸の北野坂にある<TRITON CAFE>さんで、イギリスのかわいいものを集めた展示会が開かれるというので、さっそく初日に行ってきました。この展示会は、雑貨の書籍などでご活躍中のカメラマン大段まちこさんとインテリア・スタイリスト堀江直子さんのおふたりが書かれた『かわいいイギリスの雑貨と町』(ピエ・ブックス)の発刊を記念してのもの。TRITON CAFEさんはいつも人気のお店ですが、この日は開店と同時に「イギリス好き」らしき人々が集まって、にぎわっていました。壁には『かわいいイギリスの……』に掲載されていた写真の数々が貼られ、その下に置かれた展示台にはおふたりがイギリスで買いつけてこられた雑貨が並べられていて、もうたまりません! イギリスの家庭で定番の素朴な形をしたティーポットや、キューガーデンやテートギャラリーなどのグッズ、エコバッグ、キッチン用品などなど。その中で私が買ったのはTetleyの紅茶。イギリスにいたときには、安くて手軽なこの紅茶をよく飲んだので、懐かしくて。ティーバッグの形が日本と違ってラウンド型で、それがまたかわいいのです。ポストカードも買ってきましたが、そちらはGalleryのコーナーでご紹介しています。あと、惜しかったのはチーズナイフ。刃物の町シェフィールド製で、チーズを切ったり離したり刺したりできるよう刃の形が工夫されていて、ハンドルが白でかわいかったのです。初日は買わずに帰ってきたのですが、やっぱり欲しくなって昨日行ってみたら、もう売れてしまっていました。こういうものは、見つけたときに買っておかないとダメですね。ああ、残念。展示会は17日まで開かれているそうなので、興味がおありの方は、ぜひ行ってみてください。
満開の桜に誘われて、どこかに出かけたくなり、六甲にあるホール・オブ・ホールズを訪ねてきました。ここの庭と、Item100と101でご紹介した六甲ガーデンテラスの庭を手がけられたのは、ガーデンデザイナーのトモコ・ウェアリングさんとマイケル・J・クローニンさんのお二人。日本の庭は施工が完了した時点でほぼ100パーセント完成という感じですが、お二人は、施工完了時を第二のスタートとしてメンテナンスにもこだわって庭をじっくり育てていくという、本物の英国庭園造りを目指しておられるそうです。ここホール・オブ・ホールズの庭は、イングリッシュ・ロックガーデンの石組みにシュラブと草花を組み合わせてあって、建物ともうまく調和するように造られていますが、お二人のHPで施工以来の写真を拝見すると、年々少しずつ変化していっていることがよくわかります。また、建物の側面にはイングリッシュ・ウッドランドガーデンが施され、裏手には池やカフェのテラス席と、どこから見ても絵になる風景が広がっています。建物の中には世界各国のアンティークのオルゴールが展示されており、それらを見るだけでなく実際に聴くことができます。仕掛けがおもしろく、その美しい音色には圧倒されました。このコンサートは内容が毎回変わるそうで、何時間いても楽しめそうです。体験工房もあり、オルゴールを作ってみたら、これがおもしろくて! 微妙な調整で音がまったく違ってくるので、もう少し、もう少しと、すっかりはまってしまいました。オルゴールを堪能したあとは、建物横手のナチュラルガーデンを散策。ここに設けられている木道橋を渡っていくと、隣接する六甲高山植物園へ行けるようになっていますが、今回は時間がなかったので見送り。またアジサイのきれいな季節にでも行きたいと思っています。そのころには、トモコ・ウェアリングさんとマイケル・J・クローニンさんが手がけられた六甲山カンツリーハウス内のローズウオークもグランドオープンとのことなので、ますます楽しみです。
奈良県立美術館で開催中の「スコットランド国立美術館展」を観てきました。エディンバラにあるスコットランド国立美術館は、フランス近代絵画の充実したコレクションで知られています。19世紀のスコットランドとフランスは、イングランドに対して共通の敵対感情を持っていたことから、両国の間で交流が盛んに行われていました。エディンバラの地に、これほど多くの印象派系の作品があるのもそのためだということです。今回はその中から、コロー、モネ、ルノワールなどのフランス印象派と、キャメロンなどの19世紀スコットランドの画家たちの作品95点が紹介されていました。個人的に目を引かれたのは、グラスゴー・ボーイズと呼ばれた画家たちの作品でした。グラスゴー・ボーイズとは、エディンバラと並ぶ大都市グラスゴーに集まった若い画家たちのグループのことで、自然や農村の情景、エキゾチックな異国の風景などを好んで取り上げていたようです。まだ行ったことのないグラスゴーを訪れて、彼らの作品をもっとたくさん観てみたいという気にさせられました。
今ごろになりましたが、お正月に出かけた世界のタイル博物館のご報告を。愛知県常滑市にあるこの博物館には、古代から近代までの世界のタイル約1000点が、地域別に分けて展示されています。とくに興味深かったのは、エジプトのピラミッドの中にあった世界最古の施釉タイルと、イギリスのヴィクトリアン・タイル。ヴィクトリア時代には銅板転写による大量生産が可能になったため、多種多様なタイルが生産されました。その一方で、従来の手仕事を見直すアーツ・アンド・クラフツ運動が興り、タイル・デザイナーのウィリアム・ド・モーガンは、手描きの傑作を残しました。この博物館ではその両方が見られます。また、館内の床の模様張りタイルも見もの。19世紀イギリスの教会や公会堂の床に使われたタイルを現在の技術で再現したもので、そのデザインは、Item37とItem84でもご紹介したハンター邸の玄関床のタイルをもとにしているそうです。右の写真は、イギリスのストーク・オン・トレントで使用されていたボトルオーブン(昇炎式の石炭窯)。こうした窯の説明もパネルで展示されています。下の写真は、帰りに寄った刈谷ハイウェイオアシスのデラックストイレ。カーペット敷きでソファーセットが置かれ、まるでホテルのロビーのよう。タイル博物館のコレクションがここにも展示されていて、びっくり!
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