Item155 英詩に魅せられ
このごろ、英詩がおもしろいと思うようになりました。LaLa TVで放送されている『英詩紀行』(双日株式会社からDVDも発売されています)を観たのがきっかけです。この番組は全30回で、毎回、バーンズやワーズワースなどイギリスを代表する著名な詩人の詩1編と、その詩が作られた舞台や詩人の人生が、美しい映像で紹介されます。この映像だけでもじゅうぶんに楽しめるのですが、英語学習者にとってうれしいのは、原詩と訳詩のテロップが出て、それをさらに朗読してくれるところ。原詩の朗読はBBCアナウンサーによるもので、美しい英語を堪能できます。訳詩の朗読は俳優の山本耕史さんで、その声がとても素敵。繊細で情感たっぷりで、いかにも若い詩人が語りかけてくるかのようです。30編の詩の中で最も印象的だったのは、チョーサーの『カンタベリー物語』。翻訳でしか読んだことがなかったので、原詩がこんなにみごとに韻を踏んでいるとは知りませんでした。
というわけで、難解だと思って今まで敬遠していた英詩をもっと読んでみたくなって、何かいい本はないかと探していたら、こんなおもしろい本に出会いました。『英詩のわかり方』(阿部公彦著、研究社)は、私のような英詩入門者にはぴったりの一冊。「ワーズワースがぴんと来ない人は、どうしたらいいか?」というように、詩の読み方を具体的・丁寧に説明してくれるので、読んでいると国語の授業を懐かしく思い出します。「Nowとは、いつのこと?」というように、英語の読み方も教えてくれるので、翻訳の勉強にもたいへん役立ちました。これから何度も読み返す本になりそうです。
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先日、『ユアン少年と小さな英雄』という映画を観てきました。19世紀のスコットランドに実在した忠犬の話をもとにした、心温まる映画でした。警察官ジョン・グレイが飼っているテリア犬のボビーと、貧困地区に暮らすユアン少年は仲よし。ところが、主人のグレイが亡くなってしまい、ボビーは主人のお墓の上で暮らすようになるのですが……。墓を守るボビーを追い払おうとする悪者の描き方が、いかにもという感じで子ども向けかなと思う面もありましたが、エディンバラ市長の役を演じたクリストファー・リーが、最後を引き締めていました。それに、とにかく映像が美しい! エディンバラの石畳の路地、緑広がる丘陵地帯、墓地の赤い落ち葉。そうしたものの色が、今も目に焼きついています。バックに流れるケルト音楽も、英国好きの心をくすぐってくれました。DVDでもう一度ゆっくりと観たい作品です。
もう一本、お勧めは『プレステージ』。舞台は19世紀末のロンドン。アンジャーとボーデンという二人の若きマジシャンが繰り広げるバトルを描いた作品です。冒頭は、過去や現在の話が入り交じって、少しわかりにくいところがあったのですが、あとはもうハラハラドキドキのトリックの連続で、すっかり引き込まれてしまいました。「130分すべてを疑え!」の宣伝文句に従って、目を皿のようにして観ていましたが、最後までオチに気づきませんでした。本当はデヴィッド・ボウイ見たさに映画館へ行った私でしたが、ストーリーのほうに気を取られて、その渋いお姿をじっくり眺めるひまがなかったので、これもDVDでもう一度、と思っています。
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